肝硬変の症状と治療

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肝炎の血液検査

肝炎の血液検査は肝臓の機能が正常かどうかを判別するためで、血液を採取して10項目前後のチェックを行い、数値によって診断が下されますが、主な検査はAST/ALT検査、ガンマGTP検査、ALP検査、アルブミン検査、ビリルビン検査、総コレステロール検査、コリンエステラーゼ検査、PT/HPT検査、ICG排泄検査、ヒアルロン酸検査などがあります。

 

肝炎の血液検査のAST/ALT検査は、肝細胞の中ではたらくトランスアミナーゼという酵素は、アミノ酸を合成する機能をもち、肝細胞が破壊されますと血液の中に流れ出しますので、血液中に流れ出しているかを検出する方法です。
肝臓からは健康な状態でも、ASTとALTが流れ出していますが、流れ出している量は40以下のレベルに抑えられていますので、検査値が異常値を示した場合は、肝臓の細胞が炎症によって破壊されはじめていることが疑われます。

 

肝炎の血液検査ガンマGTP検査のガンマーグルタミルトランスペプチダーゼは、胆道の毛細胆管に分泌される酵素で、肝臓での解毒作用を担っていますが、肝臓や胆道の細胞が破壊されますと、血液中に流れ出しますが、健康な状態では男性で50IU以下、女性で30IU以下が標準値で、異常値の場合は、肝臓や胆道に何らかの異常が生じている可能性が高くなります。

 

肝炎の血液検査ALP検査のALP(アルカリホスファターゼ)はリン酸酵素の一種で、胆道に分泌され、肝臓や胆道、腎尿細管などに高い濃度で存在していますが、ALPの血中濃度が上昇している場合は、肝臓や胆管の機能障害の疑いがあります。

 

肝炎の血液検査のアルブミン検査のアルブミンは、肝臓の活動レベルのバロメーターで肝臓でのみつくられるたんぱく質で半分近くを占めていて血液の浸透圧を調整いるため肝臓の機能が低下しますとアルブミンの生産量が減り、血清中のアルブミン量も減少しますので、血液の浸透圧が低下するため、足のむくみや腹水などの症状が引き起こされます。

 

肝炎の血液検査のビリルビン検査は、肝臓に疾患がありますと黄疸の症状が現れる場合がありますが、黄疸を生じさせる黄色の色素がビリルビンで、ビリルビンは古くなった赤血球が脾臓で分解され、脾臓の中に含まれているヘモグロビンが変質して生じる物質で、脾臓で生じた間接ビリルビンは、肝細胞にとり込まれ、水に溶ける直接ビリルビンに変わり、胆汁に混じって捨てられ、胆嚢を経て十二指腸へと排出されますが、肝臓の機能が低下したり、胆汁の流れが悪くなりますと、ビリルビンを排出する機能も落ちるため、血液の中にビリルビンが増大し、ビリルビンの血中濃度が増加した状態が進みますと、黄疸の症状が現れます。

 

肝炎の血液検査の総コレステロール検査のコレステロールは、本来肝臓で生産される脂肪の一種で、細胞膜を合成するために必要なばかりではなく、性ホルモンの合成にも用いられますが、血液中の総コレステロール値が低下していれば、肝臓のコレステロール合成能力が低下していることがわかります。

 

肝炎の血液検査のコリンエステラーゼ(chE)検査のコリンエステラーゼは2種類があり、1つは神経組織に多く分布し、おもに神経伝達物質アセチルコリンを分解します。もう1 つはアセチルコリンのほかさまざまなコリンエステルを分解する非特異的コリンエステラーゼがあります。血清中のコリンエステラーゼの濃度は、肝臓の機能を反映し、基準値は181〜440IUですが、肝機能が低下しますと、数値が低下します。

 

肝炎の血液検査のPT/HPT検査のPT/HPTは、肝臓でつくられる血液凝固因子で、常に血液の中に送り込まれて、出血の際に血を固まらせて出血を止める機能を果たしていますが、プロトロンビンは物質としての寿命は、血中の半減期が5時間〜3日間とため短いため、肝機能を敏感に反映しますので、肝臓でのプロトロンビンの合成が低下しますと、血液の凝固能力の低下が見られます。
ヘパプラスチンテストのパプラスチンは、凝固因子でビタミンKのはたらきによって活性化されますが、パプラスチンが不足しますと血液の凝固をさまたげる異常たんぱくが生成されるため、肝臓における血液の凝固能力がより正確にわかります。
プロトロンビンやパプラスチンは肝機能の低下とともに量が減り、血液の凝個速度が遅くなりますので、血液の凝固速度を測定することで、肝機能が低下しているかどうかを判定します。

 

肝炎の血液検査のICG排泄検査のICG(インドシアニングリーン)は、人体に無害な緑色の色素で、インドシアニングリーンを片方の腕に注射し、しばらく後にもう一方の腕から採血して、血液中にICGがどのくらい残っているかをチェックする検査で、健康な肝臓の場合は、血中の色素をすぐにろ過して胆汁に排出してしまうため、15分後には10%程度しか残っていませんが、数値が大きく上回る場合は、肝臓の血流量、肝細胞の色素のとり込みや排泄機能が低下していることになります。

 

肝炎の血液検査のヒアルロン酸検査は、肝臓の線維化度を調べる検査で、肝炎が慢性化しますと、肝臓内の類洞の壁にある肝星細胞という特殊な細胞によって、コラーゲンやヒアルロン酸の生産が増加しますが、肝臓は、コラーゲンやヒアルロン酸の作用により、肝臓の線維化が進み、肝炎が肝硬変へと進展してしまいますので、血液中のヒアルロン酸の量をチェックすることで、肝臓の硬化がどの程度進んでいるかを推測することができます。

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