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肝硬変の症状の身体所見
肝硬変の症状を理解するためには、身体所見が必要ですが、皮膚は前胸部にあらわれるクモ状血管腫、掌の小指側の丘が赤みを帯びる手掌紅斑などが特徴的で、黄疸が生じるにつれて眼球結膜が黄色く変色し、さらに悪化すると黄褐色の皮膚からどす黒い状態へと移り変わり、偽性黄疸と呼ばれる状態もありますが、これと区別するためには眼球結膜黄染の有無がポイントとなります。
肝硬変の症状が発生しますと、肝臓をはじめとする様々な内臓にも影響が及ぼされ、所見では肝臓については、肝硬変が発症すると肝臓左葉のが肥大化したり硬質化するようになりますし、みぞおちあたりにしこりが生じる場合もあります。
門脈圧亢進と一緒に脾臓も肥大化することがわかっていますし、さらに痔核や腹部の静脈の怒張、食道静脈瘤といった症状も、門脈圧亢進と同時にあらわれやすいものですが、症状が進行すると末期状態となって、さらに様々な問題が生じるようになります。
肝硬変の症状が末期状態に達しますと、下腿の点状出血（紫斑）や胸水、腹水、むくみ（浮腫）といった症状はあらわれるようになり、肝硬変の合併症には肝性脳症という症状がありますが、肝性脳症が生じたときに見られるトラブルもありますし、肝性脳症が生じますと羽ばたき振戦が生じるようになり、意識障害となってしまうことがありますし、昏睡状態となることもありますので、注意が必要です。
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